豪邸特集~外観編~
時には街の一部として邸宅を印象付ける場所
施主の趣味趣向やライフスタイルの判断材料ともなる部分です。今回はハウジングオペレーションアーキテクツ(HOP)が過去に手掛けた豪邸から外観を特集します。
豪邸を建てる際は、間取りやインテリアよりも先にこだわるべきポイントが外観です。住み心地に直接影響を与えることはありませんが、こだわりを持たないでいると住んでからの満足度に大きな差が生まれます。自宅の中にいるときは外観を見ることはありませんが、外出先から帰宅するときは必ず目にします。その際、外観のデザインが気に入ったものでなければ気が滅入ってしまうでしょう。
しかし、外観のデザインにこだわっていれば帰宅するのが楽しくなるだけでなく、自慢の豪邸として周囲から受ける評価も変わってきます。「我が家に帰る」ことに対する満足感が得られるので、生活もより豊かになるでしょう。
外観の印象を決める代表的な要素といえば「デザイン」「形状」「外壁」の3つです。これらの要素を上手に組み合わせることによって、理想の外観へと近づけていきます。
外観を含め、一戸建てを建てる上でまず考えるのが、デザインです。近年では、昔ながらの「和風スタイル」から現代風にアレンジした「和風モダン」、さらに海外の要素を取り入れた「欧米風」や「英国風」など、さまざまな種類のオーダーメイド住宅が建てられています。それぞれタイプが異なる上、自宅の第一印象を大きく左右する要素の一つなので、デザイン選びではより自身の理想に近いスタイルがどれなのかを、じっくり考えた上で決断することが大切です。
外観のイメージは、家の形をどのようにするかによって大きく異なります。シンプル形だとスタイリッシュなイメージになり、複雑で個性的な形だとお洒落感や高級感のある印象を与えられます。家の形状は、外観を印象付ける上でもっとも重要なポイントだと言えるので、一生ものとして豪邸を建てるのであれば、妥協せずにこだわりたいところですね。
外観を考えていく上で、外壁の色や素材はデザインや形状に次いで重要な要素です。では、実際の家づくりで利用されることの多い、代表的な外壁を5つご紹介します。
セメント質と繊維質を原料とし、板状に形成した外壁材のことをサイディングと言います。コスト・機能性・デザイン性に優れているのが特徴です。カラーバリエーションも豊富で、本物のようなタイル調・ボーダー調・石目調など、種類が多岐に渡ります。どんなデザインにも対応可能な、利便性の高さが売りの外壁材です。
金属板と発泡プラスチック系の断熱材によって構成された外壁材です。金属を使用しているため統一感があり、シンプルでスタイリッシュになっています。耐久性や耐凍害性に優れているのも魅力です。
粘土や陶土、石材などを細かく砕いて焼き固めたタイル。デザインが豊富なため、組み合わせることでさまざまなバリエーションの外壁にできるのが特徴です。その他、耐水性や耐火性にも優れています。
モルタルとはセメントや水、砂を混ぜ合わせたものを金網のうえにコテで塗りつけた外壁のことです。扱うには豊富な知識や経験が必要となるため、取り入れるには職人さんの腕もひとつ重要となるでしょう。塗り方次第では色んなデザインにできるので、外壁に個性を出したい人におすすめです。
軽量気泡コンクリートと呼ばれる、特殊なコンクリートです。鉄筋と気泡が入っているため、通常のコンクリートよりも軽くなっています。耐火性に優れており、熱や音の出入りを防げるのが特徴です。
外観を決める際は、以下の3つに注意しましょう。
外観を決める際、見た目やデザイン以外で注意して欲しいポイントが、防犯やプライバシー面です。空き巣被害の多くは窓からの侵入によるものなので、窓をたくさん設置してしまうと空き巣の被害に遭うリスクが高くなります。
また、プライバシー面を考えると窓の設置位置は重要です。隣の家と距離が近い場合や人通りの多い道路に窓が面している場合は、外からの視線が気になります。せっかく窓を設置したのに開けることを躊躇することになるかもしれないので、設置位置には注意しましょう。
外壁や屋根の色を選ぶ際に重要なのが、周囲の家や自然との調和です。単純に自分の好きな色だけでデザインを考えてしまうと、あまりにも目立ってしまい周囲との調和がとれなくなってしまうので、注意しておきましょう。
窓や外壁の種類にもよりますが、家を建てると長期的なメンテナンスや修繕は欠かせません。中でも外壁は紫外線や雨風の影響を受けるため、ひび割れや色あせなどの不具合が生じます。3~5年ごとに点検を行ない、不具合があれば部分的に補習をするのがおすすめです。
家の印象を大きく左右する外観。たとえ豪邸を建てたとしても外観デザインにこだわらなければ、その魅力は半減します。外観は住む人の個性を表現するため、家づくりにおいて大事な要素のひとつです。一生付き合っていく自宅の外観が「イメージと違う」「しっくりこない」となると、毎日を快適に過ごすことはできません。だからこそ、外観のデザインには妥協せず、とことんこだわるべきなのです。自身の理想に合わせ、いつまでも飽きのこない外観選びが、豪邸の魅力をさらに引き立たせる重要なポイントになるでしょう。