豪邸に客間を設けるメリット
プライバシーを確保できる
自宅を訪れてくれたゲストをもてなしたいものの、リビングが子どものおもちゃで散らかっていたり、あまり見られたくないものがあったりする場合、客間があると便利です。生活空間にゲストを通す必要がなくなるので、プライバシーを確保しながら自宅に招き入れることができます。
子どものおむつ替えや遊び場として使える
ゲストが新生児を連れて訪れた場合、授乳やおむつ替えをどこですればいいか気を遣ってしまうものです。客間があれば、授乳やおむつ替えの場として使ってもらうことができます。また、自身に子どもがいる場合も、客間として使っていないときに子どもの遊び場として有効活用することが可能。畳みのある和室なら、気軽に横になれる休憩スペースとしても活用できます。
客間以外の使い方もできる
遠方から友人や両親、親戚などが訪れた際、客間をゲスト用の寝室として活用できます。また、家族がインフルエンザなどの病気になってしまった際も、生活空間から隔離する病室として客間を使用することも可能です。
洋室と和室どちらが良い?
客間を洋室と和室のどちらで作ったほうが良いのかについては、基本的にどちらでも問題ありません。
汎用性で考えると、一部屋で応接と宿泊のどちらにも対応できる和室がおすすめです。客間を洋室にする場合は、応接用のソファーセットとベッドが同じ部屋に存在するのは違和感があるため、応接用と宿泊用の二部屋を設けたほうが良いでしょう。
ただ、客間を洋室にして二部屋設けるとなると、和室と比べて費用が高額になる点に注意が必要です。
客間の広さ
客間の広さはどのぐらいのゲストを想定しているのかにもよりますが、2人連れの来客に対応できる4畳半(約270cm×270)が一般的です。
豪邸にふさわしく、余裕を持った広さにしたいなら5~6畳を検討するのも良いでしょう。6畳(約270cm×360cm)なら大人3人が宿泊するスペースとしても十分な広さがあり、大きめのテーブルを設置することもできます。また、5~6畳ほどの広さがあれば、将来的に家族の誰かの部屋として活用することも可能です。
さらに大人数のゲストを招く予定があるのであれば、8畳(約360cm×360cm)や10畳(約360cm×450cm)という選択肢もあり。どのぐらいのゲストを想定しているのかによって、客間の広さを検討しましょう。
客間の方角
風水・家相的には、客間の方角はどこでも問題ありません。ただ、客間に日当たりの良さは基本的に必要ないので、リビングなどの生活空間は日当たりの良い南側、客間は北側が適していると言えます。また、床の間のある和室の客間にするなら、床の間に良い向きとされる北西がおすすめです。
客間の方角に正解はないので、ほかの部屋の位置を優先的に決めて、最後に余った場所に持ってくるという考え方もできます。
来客導線とは
来客導線とは、ゲストが家を訪れた際に通る導線のことです。家の間取りを考える際に、家事導線や生活導線を重視する方は多いもの。ただ、来客導線にも目を向けておかないと、家族・ゲストともに嫌な思いをすることもあるので、注意が必要です。
来客導線でありがちな失敗例
来客時への配慮は家を建てた方が「もっとこうしておけばよかった」と後悔することの多いポイントの1つ。そのため、来客時のことも想定して間取りを設計する必要があります。来客導線でありがちな失敗例として多いのが、主に来客時のプライバシーの確保です。具体的には以下のような例があげられます。
- トイレを玄関横に設置したことで、来客時に利用しにくい
- お風呂からLDKや階段に行くのに玄関を通らないといけない
- 玄関からリビングや客間までのルートでプライベートな空間が丸見えになっている
- 手洗い場から洗面所内の脱いだ衣服や室内干しが丸見えになっている
このような設計になっていると、家族・ゲストともに気まずい思いをすることになりかねないので気をつけましょう。
来客導線のポイント
導線が交差するのを避ける
来客導線を考えるうえで最も大切なのは「家族とゲストの導線が交差するのを避けること」です。家族とゲストの導線が交差していると、トイレに入りにくくなったり、生活空間が丸見えで恥ずかしい思いをしたりしてしまうことがあります。
そうならないためにも、来客があった際の動きを想定したうえで、ゲストを玄関からリビングや客間に通すまでの流れ、リビング・客間からトイレや手洗い場へのアクセスなどを図面上でシミュレーションしてみると良いでしょう。
来客者からプライベート空間が見えないようにする
来客導線を考える際は、ゲストからプライベートな空間が見えないようにする配慮が必要です。ただ、ゲストからプライベートな空間を見えないようにしようと、せっかくのマイホームの間取りを大きく変更するのはもったいないと感じる方もいるでしょう。
そこで、おすすめしたいのがゲストの視線をさえぎるコツを取り入れることです。たとえばトイレの扉の前に収納や飾り棚、壁をつくるとゲストの視線がさえぎられ、間取りを大きく変えなくてもプライベートな空間を見えないようにできます。
来客頻度をよく考えて設計する
来客導線を設計する際は、来客頻度も考慮することが大切です。たとえば来客頻度の多くない家の場合、来客導線を意識して家族専用の玄関を設けたり、洗面台を家族・ゲスト用でそれぞれ設けたりする必要性はあまり高くありません。
また、現在は人をあまり家に呼ばないタイプだとしても、マイホームの完成後は子どもの友人やママ友と集まりたいという場合は、来客頻度に合った導線を設計する必要があります。将来的な来客頻度についてもよく考えたうえで、どの程度配慮していくかを家族で検討しましょう。