施主の思い
贅沢な景観を最大限楽しめる家
南側には相模湾、西側には箱根の山々を臨むことのできる贅沢な景勝地で、美しい景色を日々見渡しながら暮らしたかった。
住み続けるほどに魅力の増す家
また、時代によって評価が変わるデザインや、あからさまなモダン・スタイルではなく、時を経て味わいを増す本物の素材で作られた、住み続けるほどに深い魅力を持つ家にしたいと思っていました。
建築家はこう作った
季節の流れを楽しめる暮らしを
素晴らしい景色の臨める素晴らしい土地でしたので、2層吹き抜けの大空間に高さいっぱいまでガラスの開口部を作りました。景色の広がりを遮ることなく、緩やかな曲線を描く窓を配して、海から山までを一つの情景として視界に納めます。
海の四季、山の四季、それぞれが織りなす変化の美しさを、文字通り日々刻々と楽しめる空間に仕上がりました。
エントランスをわざと細く絞り込み、プライベートスペースを守る安心感を与えるとともに、その先に広がる景色をよりいっそう壮大に感じさせる工夫も凝らしました。
本物の素材が織りなす"熟する"という概念
施主T様の「住み続けるほどに深い魅力を持つ家にしたい」という言葉は、古びるのではなく、"熟する"ということと解釈しました。
"熟する"家の素材として選んだのは、無垢の木でした。
ナラ無垢の床材、タモの列柱、天然クォーツサイトの壁。
これらが癒合することで、重圧感もありつつ、まるで美しく手入れされた森に見立てることもできます。ルーバーや列柱を配置したことで、自然光の影の変化を楽しめる空間にもなりました。
自然に抱かれた家、そこに暮らす人の営みの美しさが、灯りとなって輝く。人生の喜びも悲しみも包み込み、人々の想いを優しく守り続ける家にふさわしい役割ではないでしょうか。
住宅基本情報
所在地 | 神奈川県 | 構造 | 木造一部鉄筋コンクリート造 地上2階地下1階建 |
延べ床面積 (㎡) |
282.37㎡ |
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