美しい大自然の中に溶け込むように、外観の色合いや形状がデザインされています。家屋の上に広がる単純な大屋根が、雄大な自然の景観とマッチしています。
広大な芝生に設けられたアプローチが、自然な形で曲線を描いており、景観に独特の変化と味わいをもたらしています。
2階部分は信楽産の淡い色合いのレンガが張られています。その色彩が、夕暮れ時にはいよいよ風合いを増し、息をのむような美しさを放ちます。
アプローチとポーチの天井に室内と同じ国産材を用いています。外壁の信楽産のタイルを室内外で用いて、インとアウトで統一感を演出しています。
玄関のたたきとホールを隔てる太い上がり框が、邸宅の堅牢性や揺るぎのない価値を分かりやすい形で示しています。下駄箱はホールとたたきにまたがって設けられているため、抜群の利便性と収納力を誇ります
外観と同じ信楽産のタイルが張られた壁面には、応接室へと続く扉が設けられています。玄関の扉はガラスの壁面にはめられているため、視認性と彩光が同時に確保されています。
2階のフロアは天井の形状を生かした国産材の天井が続いています。鉄製の手すりは植物のつるを思わせる造作が施されており、空間に優雅さを与えています。
リビングでは、屋根の形を生かした勾配天井の吹き抜けが大空間を作り出しています。太いはりと柱が堅牢性を示し、天井や家具、床材の木目が居心地の良さを感じされてくれます。
開口部を適度に制限し、採光を抑えた本格的な和室空間になります。祝儀敷きの畳表が美しく、国産の無垢(むく)材を使用した目透かし天井の木目が、独特の風合いを醸し出しています。