バスコートとは
バスコートとは、浴室から直接に屋外へ出られる空間です。注文住宅建築の設計時にバスコートを取り入れることで、入浴中のリラックスタイムの自由度や解放感を高めることができます。
バスコートを設けることで、入浴という極めてプライベートな行為の最中であっても人目を気にすることなく屋外へ出て、夜の空気や明るい日差しを直接肌で感じることが可能となります。バスコートでどう過ごすかも含めて、バスタイムの質や満足度をワンランクもツーランクも高められることがバスコートの魅力です。
バスコートをつくるメリット
バスコートは日常のバスタイムへ非日常的な自由度を与え、リラックスタイムの品質向上を叶える点が大きなメリットです。高級リゾートホテルなどでも取り入れられており、自宅にいながら特別なリラックス空間を実現できる魅力は見逃せません。
また、生活面でもバスコートにはメリットがあります。例えば浴室に洗濯機などを設置している家庭では、バスコートをそのまま物干しスペースとして利用できます。
ちょっとしたアウトドア空間として利用する場合も、浴室や洗面所がすぐ近くにあるので後始末が簡単です。バスタイムの充実だけでなく、アイデア次第で様々な用途に使える点がバスコートの強みです。
バスコートをつくる際の注意点
目隠し対策が必須
バスコートを豪邸の設計やデザインに取り入れる場合、浴室からの動線を含めて外部からの視線を遮る目隠し対策が必須です。
適切な目隠しのないバスコートは、単に庭や窓際に浴槽を設置するのと同じです。他人から見られているかもしれないというストレスや緊張感があると、本来のバスコートの魅力であるリラックス感や解放感が台無しになってしまいます。
目隠しを設置する際にはデザインに工夫することも大切です。
結露しやすい
入浴によって水や湯気が発生するため、バスコートは結露しやすく、カビが生えやすいリスクがあります。
バスコートそのものは屋外空間であっても、湯気や蒸気の影響を受けることが前提です。適切な換気設備の導入に加えて、特に目隠しの壁や様々なインテリアについては相応の対策が必要です。
雨対策も重要
バスコートは屋外だからこそ、雨や雪といった悪天候への対策も重要です。
特にバスコートの雨対策として防水対策が大切です。防水対策が不十分だと強い雨が降った際にバスコートの床に雨水がたまり、屋内へ浸水するリスクが増大します。
また水はけが悪いと雨が止んだ後も不快感や汚れが残りやすくなるため、せっかくのバスコートも魅力が半減します。
対応できるユニットバスが限られる
豪邸を建てる際、生活の利便性の向上や家づくりのコンセプトによっては高機能のユニットバスを導入することも珍しくありません。
しかしユニットバスの中にはバスコートに対応していない仕様のものもあります。
そのためユニットバスとバスコートを同時にデザインしたい場合、あらかじめ両者の互換性や相性を検討することが重要です。
バスコートの魅力を最大限に活かすポイント
植栽をして緑を取り入れる
バスコートの魅力は「屋外」である点です。そのため、室内と屋外を明確に区別するアイデアはバスコートの魅力を高める上で役立ちます。
具体的な方法の1つとして、植栽を行って緑豊かな雰囲気をバスコートに取り入れることをおすすめします。
美しいガーデニングをするようにバスコートへ植栽することで、一層自然な解放感を味わえると共に、豪邸に相応しい高級感のあるデザインを叶え、日常の品質を格上げできます。
光の演出を取り入れる
バスコートは浴室から直接にアプローチできる屋外空間です。陽光や月光、星の光など自然な光源を演出に利用しない手はありません。
自然な光源を活用してバスコートの高級感を高めると同時に、おしゃれな照明やライトプランニングによって空間全体を非日常的なスペースにデザインすることもおすすめです。
昼間は明るい陽光を取り入れ、夜は月や星の明かりと人工の灯りで演出するなど、時間帯によって表情の変化を楽しめることはバスコートの魅力です。
目隠し対策をただの「目隠し」にしない
バスコートではプライバシー保護のために目隠しが必要ですが、単なる「目隠し」として利用するのはもったいないでしょう。
視線対策で重要なのは、外部からバスコート内を見られないようにすることで、必ずしも周囲を壁で覆うとは限りません。例えば壁の一部にガラスブロックを採用したり、ルーパー型のフェンスを取り入れたりと、目隠しを工夫することでインテリアの一部に昇華できます。
バスコートを設置して都会の喧騒を忘れるバスタイムを
日本には露天風呂を愛する文化があるように、入浴中のリラックスタイムに自然な風や空の景色を堪能したいというニーズは日本人の感性に合っています。こだわりの豪邸を建てる際にバスコートを導入して、バスタイムを格上げすることはおすすめです。
バスコートの設置には注意点もありますが、上手に取り入れることで都会の喧騒を忘れて非日常的な時間をゆったりと過ごせます。


