アーリーアメリカンとは
アーリーアメリカンは、アメリカがまだイギリスの植民地だった時代から独立初期にかけて生まれた、建築とインテリアのデザイン様式です。直線的で余計な装飾を排したシンプルな造形が特徴で、木の温もりを生かした素朴であたたかみのある風合いを楽しめます。
その魅力を構成する要素としては、「素朴な風合い」「ナチュラル」「レトロ」「カントリー」などが挙げられます。開拓期のアメリカを感じさせるどこか懐かしい雰囲気があり、今もなお多くの人々に愛される代表的な住宅様式のひとつです。
アーリーアメリカンを取り入れた家の特徴
ラップサイディングの外壁
アーリーアメリカンの家を象徴するのが、ラップサイディングの外壁です。
ラップサイディングとは、横長の板を一枚ずつ丁寧に重ね合わせて張っていく工法のこと。板を重ねたときに生まれる立体的な陰影が、外観にほどよいメリハリと表情を与えてくれます。その奥行きある質感が、アーリーアメリカンならではの素朴な美しさを引き立てます。
カラーのバリエーションも豊富で、アーリーアメリカンらしさを演出するなら、ホワイトや水色などの明るく爽やかな色合いがおすすめです。落ち着いた雰囲気に仕上げたい場合は、シックなグレーでまとめると上品な印象に。さらに、窓枠や鎧戸に外壁とは異なるカラーを取り入れることで、よりスタイリッシュで洗練された外観に仕上がります。
カバードポーチ
アーリーアメリカンの家を語るうえで、大きなカバードポーチは欠かせません。
カバードポーチとは、屋根付きのウッドデッキやテラスのこと。玄関まわりに設けられることが多く、ベンチやソファを置いて家族や友人と談笑したり、バーベキューを楽しんだりするなど、思い思いの時間を過ごせます。屋根で覆われているため、日差しや雨を気にせず快適に過ごせるのも魅力です。
また、サーフボードや自転車、アウトドア用品などを置くスペースとしても便利に使えます。さらに、アーリーアメリカンらしい雰囲気を強調したい場合は、手すりを設けてクラシックな印象に仕上げるのもおすすめです。
ダブルハングウィンドウ
上下にスライドして開閉する縦長の窓「ダブルハングウィンドウ」は、アーリーアメリカンの家を象徴するデザインのひとつです。洋風の住宅によく取り入れられ、格子や鎧戸(シャッター)を組み合わせることで、外観にクラシックで洗練された印象を与えます。
上下の窓をそれぞれ開けられるため、効率よく換気ができるのも魅力です。さらに、遮音性や断熱性にも優れており、デザイン性と機能性を兼ね備えた窓として人気があります。
切妻屋根(三角屋根)
アーリーアメリカンの家では、シンプルな切妻屋根(三角屋根)が主流です。屋根の上部にドーマーと呼ばれる小窓を設けることで、より一層アーリーアメリカンらしい雰囲気を演出できます。
ドーマーを加えることで外観に可愛らしさが生まれるだけでなく、室内にもやわらかな光と風を取り込みやすくなり、日当たりや通気性を高める効果もあります。
アーリーアメリカンの家の魅力
シンプルなデザインと色使いで、上品なおしゃれさを演出
アーリーアメリカンの家は、シンプルなデザインとやわらかな色使いでありながら、独特の温もりと洗練された雰囲気をもつ外観をつくり出せるのが魅力です。
派手すぎず上品に仕上がる理由は、ラップサイディングによって生まれる陰影の効果。明るく穏やかな色合いでも、陰影が立体感とメリハリを生み出し、さりげなく存在感を引き立てます。
また、デザインや色に強くこだわらなくても美しく仕上がりやすいのも魅力のひとつ。周囲の景観とも自然に調和しながら、我が家らしい個性を上品に演出できます。
日当たりと風通しを確保した、心地よい空間を実現
アーリーアメリカンの家では、小窓の付いたドーマー屋根を取り入れることが多く、2階の屋根裏部分にもやわらかな日差しを効率よく届けることができます。風通しも良くなるため、屋根裏の空間を子ども部屋や寝室、収納スペースとして快適に活用できます。
また、ドーマー屋根はデザインのアクセントとしての役割も果たし、外観に可愛らしさと個性を添えてくれるのも魅力です。
屋外空間を気軽に楽しめる
アーリーアメリカンの家は、大きなカバードポーチを備えているのが特徴です。屋根付きのテラスとしてさまざまな過ごし方ができるのが魅力で、季節を感じながら心地よい時間を楽しめます。
テーブルやソファを置いてアウトドアリビングとして使うのはもちろん、遊び盛りのお子さまのプレイスペースにもぴったりです。リビングからポーチへと続く窓を開け放てば、外とのつながりが生まれ、家の中にいながら開放感のある快適な空間を堪能できます。
アーリーアメリカンらしい外観に仕上げたい方はもちろん、玄関まわりのスペースを上手に活用したい方にもおすすめです。
素朴さと洗練された美が共存する建築様式
アーリーアメリカンは、イギリスの植民地時代から独立初期のアメリカで育まれた建築様式です。直線的で派手さを抑えた素朴なデザインでありながら、ラップサイディングの陰影が立体感と存在感を生み出し、上質な個性で邸宅に深みを与えます。
さらに、大きなカバードポーチやダブルハングウィンドウなどの実用的な要素も備えており、素朴さと機能美が調和した上質な暮らしを叶えてくれる建築様式です。


