アウトドアリビングと庭・バルコニーの違いとは
庭やバルコニーは雨を遮る庇だけで、目隠しをしないのが一般的です。それに対し、アウトドアリビングは敷地の境である塀とは別に、壁や窓、格子などで囲ってひとつの空間のように演出します。
また、通常の庭やバルコニーでは室内との境に段差がある場合もありますが、アウトドアリビングでは床の高さを揃えて屋内のリビングと一体感を持たせます。
そのため、屋外にウッドデッキを敷く場合、リビングの床とウッドデッキの高さを合わせれば、気軽にアウトドアリビングのような雰囲気を創ることも可能です。
アウトドアリビングのメリット
リビング空間が広く見える
アウトドアリビングは屋内リビングの延長線上に設置されるため、空間がつながっているように見えてリビングに開放感が生まれます。リビングをより広く見せたい、明るく見せたい際におすすめです。床との段差をなくせばさらに一体感がまして、より広々と感じられます。
開口部を大きくとる、ガラス戸にするなど採光性を高める工夫をすれば、室内リビングの明るさも増していっそう広く感じられ、魅力的なリビングになるでしょう。
アウトドア気分を楽しめる
アウトドアリビングがあれば、「おうちキャンプ」をいつでも楽しめるようになります。家族でBBQをしたりハンモックでのんびりと昼寝したりなど、家にいながらにして外でキャンプをするような気分を味わえるでしょう。
本格的なBBQ器具やキャンプ用品を設置すればいつでもアウトドア料理を楽しめるため、家族が集うスペースとして活用したい方におすすめです。
屋外で安全に遊べる
アウトドアリビングは、屋内のリビングとの段差がなく、壁や柵で囲えば外に出ないようにもできるため、小さなお子さんやペットを遊ばせる場所に適しています。
周囲の目を気にせずプールや砂遊びものびのびできるのはもちろん、汚れたらすぐに浴室へ行けるので、公園などへ遊びに行けない、ペットの散歩をさせられない日も便利です。
室内のリビングと一体になり部屋の中から外の様子をチェックできるため、家事や作業をしている間も目を離さずにいられます。
アウトドアリビングのデメリット
メンテナンスに費用と手間がかかる
屋外にあり、雨風や日光にさらされるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。特にウッドデッキは、劣化によって塗料が剥がれたり紫外線によって色落ちしたりします。防水処理はもちろん、その度に定期的な塗装が必要です。
設置するテーブルやソファなども防水機能のある家具を揃えなくてはなりません。水に強い家具であっても、雨に濡れたらすぐに拭きとるなどのメンテナンスが必要です。
虫の被害が起こりやすい
リビングとつながりがあるとは言え、アウトドアリビングは屋外にあります。夏は蚊やハエ、地域によっては秋ごろにハチが発生することもあり、虫よけ対策が欠かせません。虫除け剤や捕虫器など設置して、虫の被害を抑えるようにしましょう。
部屋の中に虫が入ってこないように網戸を設置する、室内から扇風機などで風を送るなどの工夫も必要です。
また、床材として使うウッドデッキは、木材の種類や加工によってシロアリの被害を受けやすくなります。設置したウッドデッキが腐食してしまわないよう、シロアリ対策も必須です。
目的を明確にしないと生活感が出る
目的もなくアウトドアリビングを設置してしまってはいけません。スペースの有効活用ができず、結局洗濯物を干す場になったり物置きと化してしまったりする可能性があります。
そうなると、せっかくのリゾート感や非日常感が失われてしまうため注意が必要です。
なぜベランダや庭ではなくアウトドアリビングを設置したいのか、アウトドアリビングで何をしたいのか、使い方や目的をよく考えた上で検討するようにしましょう。
アウトドアリビングの活用方法
おうちキャンプ
アウトドアリビングがあれば、気ままにおうちキャンプができます。荷物の積み込み・積み下ろしや車での移動もなく、調理で足りないものがあっても室内へすぐ取りに行けます。
専用の調理器具や設備を揃えれば、いつでもBBQやアウトドア料理を楽しめるでしょう。ハンモックやビーチベッドを設置すれば、アウトドアでの昼寝や読書など、さらなるくつろぎ時間が生まれます。
グリーンを楽しむ
庭が狭く、家庭菜園をするスペースがない家や観葉植物を置けないような家でも、アウトドアリビングならグリーンを設置したりガーデニングしたりできる可能性があります。日差しがしっかりと当たり、雨や風もある程度入ってくるため、屋内よりも植物が育ちやすいでしょう。
子どもやペットの遊び場
リビングの延長として使えるアウトドアリビングは、日当たりが良いうえに開放的で、お子さんやペットの遊び場にも向いている空間です。道路に飛び出す心配がなく、家事をしている間も目を離せずにいられるため安心して過ごせます。
アウトドアリビングを作る際の注意点
アウトドアリビングは雨風や日光に直接当たるため、どうしても劣化や色落ちしやすくなります。費用はかかりますが、耐久性に優れた床材を選ぶことで長持ちしやすくなるため、はじめから劣化を考慮した素材選びが重要です。
また、家族がアウトドアリビングで何をしたいのか、何を望んでいるかによって設備も変わってきます。例えば、おうちキャンプで料理がしたいと考えているなら電気や水道が欠かせません。アウトドアリビングの目的に合わせた必要設備も考慮した上で、ニーズに沿った設計・建築を提案してくれる業者を選ぶようにしましょう。
アウトドアリビングにおすすめのアイテム
カバードポーチ
アウトドアリビングにカバードポーチを設けると、ちょっとした雨が侵入するのを防げます。
カバードポーチを設置できなくても、タープやシェードなどがあれば日除けに効果的。アウトドアの雰囲気やリゾート感ある外観を演出できておすすめです。
テーブルや椅子などの家具
アウトドアリビングにテーブルや椅子を設置すれば、第2のリビングとして活躍します。外空間で食事やお茶を楽しんで、リゾート気分を味わいたい方におすすめです。雨風に強いアウトドアタイプのテーブルやチェアを揃えておくとメンテナンスもラク。濡れてもすぐに拭き取れる家具を選ぶようにしましょう。