モールディングとは
モールディングとは、建材や家具などに施された立体感のある装飾のことです。天井と壁のつなぎ目や床と壁のつなぎ目をはじめ、ドア枠や窓枠、壁全体、家具などにモールディングを施すことで、おしゃれな空間に仕上げることができます。
海外では廻り縁(天井と壁の境目部分)や巾木(床と壁の境目部分)にモールディングを施し、インテリアのレベルを高めるための空間演出として活用されるケースが多いようです。日本だと廻り縁や巾木は実用性が重視されて目立たないデザインにするのが一般的ですが、モールディングを施すことで存在感のある華やかな印象を与えることができるでしょう。
インテリア性が高まるという理由から、日本でもモールディングの人気が高まっています。
おしゃれなモールディングの装飾方法
アーチ状の垂れ壁×モールディング
天井から下に垂れ下がった形状をしている垂れ壁は、シンプルなラインをしているのが一般的です。スッキリとした印象を与えられますが、平凡なデザインになりがち。垂れ壁のラインをアーチ状にし、さらにモールディングを施すことで、柔らかな曲線に華やかさが加わってエレガントな空間を実現できます。
リビングの壁面×モールディング
天井や壁全体を白にした内装は統一感が出ますが、インテリアとしては平凡です。インテリアのレベルを高めるなら、平坦な壁面にモールディングを施して立体感を出すと良いでしょう。そうすることでシンプルな印象だった空間に華やかさが生まれ、来客をもてなすのにも最適なリビングへと仕上がります。
玄関ホールの廻り縁×モールディング
来客が最初に足を踏み入れる玄関は、家の第一印象を決定づける重要な場所です。来客を迎える玄関ホールの廻り縁にモールディングを施すことで、上品かつ華やかな印象を与えられます。また、玄関ホールに壁をくぼませて造るニッチを設けたい場合も、囲い部分にモールディングを施すと額縁のようになり、インテリア性の高いディスプレイに仕上がります。
モールディングと他素材の組み合わせ
モザイクタイル×モールディング
モールディングは木材に陰影をつける目的で施されてきた西洋の伝統的な装飾で、同じ素材だけでもインテリアのレベルを高めることができます。そこに木材とは別の質感を持つモザイクタイルを組み合わせることにより、よりおしゃれな空間へと仕上がるでしょう。また、大理石のモザイクタイルなら、高級感も演出できます。
照明×モールディング
モールディングを施した廻り縁や巾木に間接照明を組み合わせると、光のラインによって空間を認識しやすくなります。お手洗いなどで夜間に階段や廊下を移動するときにナビゲーションの役割を担ってくれ、踏み外しや転倒防止に貢献。また、光を照らすことでモールディングの陰影の美しさがより際立つため、空間を演出するインテリアとしての機能も持たせることができます。
モールディングインテリアのデザインアイディア
廻り縁
モールディングを施す場所で最も定番なのが、天井と壁の境目となる廻り縁です。モールディングにはシンプルなものから個性的なものまで幅広いデザインがあり、天井と壁、モールディングを白で統一すると個性的なデザインでもまとまった印象に仕上がります。
モールディングだけ別のカラーにすると部屋の印象をがらりと変えられるため、まとまり過ぎていると物足りない、空間にアクセントをつけたい場合は、モールディングを内装とは異なるカラーにしましょう。
腰壁
床から腰までの高さの壁に木の板を張り合わせた腰壁をつくって、そこに額縁のようなデザインのモールディングを施すと空間に美しい立体感が生まれます。また、壁の上部と下部でカラーや柄を変えてデザインを切り替えるのも、印象的な内装に仕上がるのでおすすめです。
窓枠
窓枠やドア枠などの開口部に取り入れるモールディングのデザインをケーシングと言います。ケーシングを取り入れることで四角いシンプルなデザインの窓でも、モールディングならではのインテリア性の高さでおしゃれな空間を演出できます。

