シアタールームをつくるメリット
自宅にいながら迫力の映像体験ができる
シアタールームでは、大画面のスクリーンで迫力のある映像を楽しんだり、サラウンドスピーカーで臨場感のある音響を味わえたりと、自宅にいながら映画館のような映像体験ができるのが魅力です。映画鑑賞が趣味の方にとって、鑑賞専用のシアタールームをつくることは、このうえない贅沢と言えるでしょう。
自宅で過ごす時間がより豊かなものになる
シアタールームは映画を鑑賞するだけでなく、スポーツ観戦やライブ鑑賞など、さまざまな楽しみ方ができます。ゲームが好きな方なら、大迫力の映像と臨場感のある音響で、ゲームの世界により没入できるでしょう。趣味に没頭できる空間は、自宅で過ごす時間をより豊かにしてくれます。また、家族で映画を楽しんだり、夫婦2人だけの時間を過ごしたりすることもでき、忙しい日常の中でも贅沢なひとときを堪能できるのが魅力です。
シアタールームに必要な設備
プロジェクターor大型テレビ
シアタールームをつくるなら、プロジェクターや大型テレビが欠かせません。
プロジェクターには「据え置き型(卓上型)」と「天井吊り型」の2種類があり、気軽に設置したいのであれば据え置き型がおすすめです。テーブルや台などに置いて使用できるほか、天井に投影して横になりながら映画を鑑賞できるものもあります。
天井吊り型は場所を取らないほか、据え置き型に比べて部屋がすっきりとした印象になるのが魅力です。ただし、設置工事や配線工事が必要になるため、気軽さの面では据え置き型に劣ります。
大型テレビを設置する場合は、大画面で迫力のある映像を楽しめる50インチ以上の製品がおすすめです。また、液晶が有機ELの大型テレビなら、鮮やかな色彩で映像をよりリアルに感じられるため、映画の鑑賞に適しています。
スクリーン
プロジェクターを使用する場合は、映像を投影するためのスクリーンも設置するのが一般的です。
スクリーンの種類は、主に「自立型」「壁掛け型」「吊り下げ型」の3つ。吊り下げ型は天井に固定するタイプのスクリーンで、使用しないときはスクリーンを巻き上げて収納することが可能。また、電動式の吊り下げ型なら、離れた場所からでもリモコンで昇降操作を行えます。
スクリーンの設置場所を固定したくない場合は、軽量で持ち運びがしやすい自立型や壁掛け型を選ぶと良いでしょう。
シアタールームの壁が白い場合は、壁に映像を映し出すという方法もあります。ただ、壁の凹凸によって画質が落ちやすいため、「せっかくシアタールームをつくるなら、きれいな映像を楽しみたい!」という方はスクリーンの設置をおすすめします。
スピーカー
テレビの音響やプロジェクター内蔵のスピーカーでも作品を鑑賞する分には問題ありませんが、オーディオにこだわりたいのであればスピーカーを別途購入する必要があります。
自宅でも映画館にいるような気分を味わいたい場合は、立体音響を楽しめるマルチスピーカーがおすすめ。前方・横・後方などさまざまな角度にスピーカーを設置することで、臨場感のあるサウンドを体感できます。より迫力ある音響を追求するなら、低音を効果的に響かせるサブウーファーがセットになったものを選ぶと良いでしょう。
マルチスピーカーを設置する際に注意したいのが、対応チャンネル数です。対応チャンネル数によって設置できる台数が変わるため、仮にスピーカー5台とサブウーファー1台を設置したい場合は5.1chに対応しているモデルを選ぶ必要があります。
スピーカーの価格は幅広く、1万円以下の手頃な価格帯のものもあれば、50万円以上の高級モデルも存在します。設置場所に合った形状や求めるサウンドなどを考慮しながら、こだわりのシアタールームにぴったりのスピーカーを選びましょう。
シアタールームは家のどこに配置する?
防音対策をしても完全に遮音するのは難しいため、どこにシアタールームを配置するかは慎重に検討する必要があります。音漏れによって家族や隣人からクレームがこないように、寝室に隣接している部屋や隣家に近い部屋に配置するのは避けたほうが良いでしょう。
たとえば地下室なら防音性や遮光性に優れているため、シアタールームに適しています。地下室に映画鑑賞のためだけの専用部屋をつくれば、音漏れを気にする必要がないため、より没入感のある鑑賞体験が可能。また、映画鑑賞のほかにもギターやピアノなどの演奏を楽しむことができ、音楽スタジオとしても活用できます。
シアタールームの設置にかかる費用は?
シアタールームの設置にかかる費用は、どれだけこだわるかによって大きく変わってきます。
シアタールームとして専用部屋をつくる場合、部屋の広さや設置する機材などによっても変わりますが、200万円以上はかかると見込んでおくと良いでしょう。防音工事などの本格的な工事を行う場合は、1,000万円以上の費用が必要になることもあります。
画質や音質などにそこまでこだわりがなく、費用を抑えたいのであれば、リビングや寝室などに簡易的なシアタールームをつくるのがおすすめ。取付工事の必要がないプロジェクターやスピーカーを準備すれば、数十万円の費用でシアタールームをつくることが可能。また、まずは価格帯の安いプロジェクターやスピーカーを設置し、もっとこだわりたくなったら製品のグレードをあげていくといった方法もあります。
シアタールームの失敗・後悔しがちなポイント
地下室にシアタールームをつくったら湿気がひどい
防音効果の高い地下室ですが、夏場は湿気がこもりやすい点に注意が必要です。湿気は音響機器の大敵で、金属部分が錆びることで劣化や性能低下を引き起こす原因となります。特に振動部のあるスピーカーは湿度の影響を受けやすいため、地下室にシアタールームをつくるのであれば湿度対策が必須です。
空調機器を導入して換気と除湿を行い、室内を適切な湿度に保つ必要があります。また、地下室に開口部を設けて、定期的に換気を行うのも湿度対策に有効です。
音漏れが気になってあまり活用できていない
シアタールームは、家にいながら映画館のような迫力ある音響を楽しめるのが魅力です。一方で、「音漏れが気になって映画に集中できない」「せっかくスピーカーを買ったのに大音量で鑑賞できない」など、あまり活用できていないという方もいます。音漏れを気にせずに映画に没入できる環境をつくるには、防音対策をしっかりと講じることが重要です。
防音性の高い建材や内装材を使用したり、窓から音が外へ漏れないよう二重窓にしたりなどの対策を検討しましょう。また、吸音性の高い部材を使用することで壁からの音漏れを防げるほか、室内の反響音が軽減されて音がクリアになるといったメリットもあります。
光が差し込んでしまい、特に日中は映像が見えづらい
プロジェクターは光を出して映像を投影するため、そこに外光が差し込むと映像がぼやけて見えづらくなってしまいます。日中でも快適に映画を鑑賞できるようにするには、外から光が入らないようにドアの隙間をなくしたり、遮光カーテンを設置したりするなどの遮光対策が必要です。
また、スクリーンから壁や天井に反射した光が再びスクリーンに返ってくることでも、映像の色合いが損なわれます。この現象を避けるには、スクリーン周囲の壁紙の色を黒またはダークトーンのグレーなどにするのがおすすめ。黒色やダークトーンの色は光を吸収するため、光の反射によって映画鑑賞の時間を邪魔されることがなくなります。
映画が日常になる究極のプライベートシネマ
自宅にシアタールームを設置すれば、映画館でしか味わえなかった映像体験が日常に溶け込みます。音響設備や遮音設計にまでこだわれば、趣味と美意識が融合する、まさに究極のプライベートシネマの完成です。ただの娯楽空間にとどまらない、心を解き放つ時間を、自宅で体験してみませんか。