豪邸を建てる » 豪邸のこだわりを知る » ファサードデザイン
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真のステータスは
細部に宿る

「ファサードデザインには、住む人の品格や美意識が映し出されます。細部にこだわることで、邸宅の格がより一層高まり、唯一無二の美しさが生まれるでしょう。その圧倒的な存在感こそが、“本物”のステータスを物語ります。

こだわり

ファサードデザインとは

ファサードは、建物正面の外観を指す建築用語です。建物の印象を左右する重要な部分で、主に「外壁」「屋根」「窓」で構成されています。ファサードデザインは時代に合わせて変化しており、古くは豪華で複雑なデザインが主流でしたが、最近ではモダンでシンプルなデザインが多く見られるようになっています。パターンも多様化しているため、おしゃれなファサードデザインでオリジナリティを演出して周囲の家と差をつけることも可能です。

代表的なファサードの種類

ファサードの種類は、「クラシカルファサード」「モダンファサード」「ガラスファサード」「グリーンファサード」の4つに大きく分けられます。

クラシカルファサードは、歴史的建造物の多い地域や古くから続く街並みを大切にしている地域などで多く見られ、昔ながらのデザインや古典的な建築様式が特徴です。モダンファサードは、直線的なデザインやシンボルを基調としたアーティスティックな仕様が魅力で、おしゃれな家を好む方から人気を集めています。

ガラスファサードは、外壁の全面または壁一面にガラスを用いているのが特徴。太陽光を取り込んで明るく開放感のある空間を演出できることから、店舗などでよく見られるファサードデザインです。グリーンファサードは、樹木やツタ植物などを取り入れたデザインで、ナチュラルな雰囲気を演出するのに適しています。

「屋根」のポイント

屋根は、建物全体の形状と密接に関係する要素です。建物全体の外観やバランスを整った印象にするには、建物のスタイルや周囲の環境、道路側からの見え方を意識したうえでデザインを検討すると良いでしょう。屋根の形や素材にはさまざまな種類があるため、それぞれの特徴を押さえておくと理想的なデザインに仕上がりやすくなります。

屋根の種類

代表的な屋根の種類には、切妻屋根・片流れ屋根・陸屋根(ろくやね)・寄棟屋根(よせむねやね)があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

切妻屋根

切妻屋根は本を開いたままふせたような形状が特徴的で、正面から見たときに三角形の形をしています。一般的な住宅で多く見られることから、屋根といえば切妻屋根を思い浮かべる方も多いはず。シンプルな形状をしているので、洋風や和風、モダンなどさまざまな建築スタイルに合わせやすいのも魅力です。また、水や雪が効率よく流れやすいため、雨漏りのリスクが少ないといったメリットもあります。

ただ、多くの住宅で採用されているので、オリジナリティを演出しにくいのが難点です。ほかの住宅と差をつけたい場合は、屋根の素材や勾配、外壁の貼り分け方などで印象を変えると良いでしょう。

片流れ屋根

一方向だけに勾配をつけたデザインが特徴的な屋根です。勾配の角度によって印象が変わるため、シンプルながらもスタイリッシュなデザインに仕上がるのが片流れ屋根の魅力です。

屋根で個性を出したい方におすすめですが、勾配が一方向なことで雨どいの負担が大きくなるというデメリットも。また、屋根が下がっている面以外は軒が短い、または軒がまったくない場合が多いため、紫外線によって外壁が劣化しやすい点にも注意が必要です。

陸屋根

陸屋根は、ほとんど勾配のないフラットな形状をしているのが特徴で、平屋根やフラット屋根とも呼ばれます。屋上として有効活用でき、洗濯物を干したり、ガーデニングやバーベキューを楽しんだりできるのが魅力。出入りしやすいので、屋根のメンテナンスがしやすいというメリットもあります。

一方で、勾配がほとんどない陸屋根は排水が難しいため、雨漏り防止のための防水加工や定期的なメンテナンスが必要です。また、屋根と直下階の間のスペースが少ないので、外気温が伝わりやすく、断熱性に劣るというデメリットもあります。

寄棟屋根

寄棟屋根は、四方向に傾斜をつけた形状をしており、その中央に棟があるのが特徴的な屋根です。重厚感があることから、豪邸の高級感を損ねないのも魅力。タイルと組み合わせれば、ワンランク上のラグジュアリーな雰囲気を演出できます。デザイン性に優れているだけでなく、四方向に傾斜していることで外壁が雨や雪の影響を受けにくく、劣化しにくいのもポイント。ただし、複雑な形状をしているため、建築コストは高くなる傾向にあります。

屋根の色

屋根の色は建物全体の印象やスタイルを左右する重要な要素となるため、おしゃれな外観に仕上げたいのであれば、外壁の色との調和を考えながら色選びを進めていきましょう。たとえば統一感のある外観に仕上げるなら、外壁と同じトーンや色調の屋根を組み合わせるのがおすすめ。スタイリッシュさを強調したい場合は、外壁よりも濃い色を選ぶと全体が引き締まった印象になります。

また、周辺の住宅や環境との調和を意識することも大切です。落ち着いた高級住宅街のなかで奇抜な色を採用してしまうと悪目立ちする可能性があるため、周辺の住宅や環境と調和するかを検討したうえで、色選びを進めていくのが良いでしょう。

屋根の勾配

同じ形状や素材の屋根でも、勾配によって外観の印象が大きく変わってきます。

たとえば傾斜の鋭い急勾配の屋根は大胆かつシャープな印象に仕上がるほか、水はけの良さから汚れや雨漏りにも強いのが特徴。雪が滑り落ちやすいため、雪の重みによる屋根や建物への負荷を軽減できるメリットもあります。屋根を大きく目立たせることのできる急勾配の屋根ですが、面積が大きくなるのでメンテナンスコストは高くなります。

周辺の住宅や環境との調和を大切にしたい場合は、主張しすぎないシンプルな並勾配の屋根を選ぶと良いでしょう。落ち着いた雰囲気のモダンスタイルな豪邸に組み合わせるのであれば、傾斜が緩やかな緩勾配の屋根がおすすめです。ただし、緩勾配の屋根は雨水や汚れがたまりやすいため、屋根の劣化を防ぐには定期的なメンテナンスが必要になります。

屋根の軒の長さ

軒は建物の外側に突き出ている屋根の部分で、雨や強い日差しから建物を守る役割があります。軒の長さによって機能性や住み心地に影響するほか、外観の印象も変わってきます。

たとえば短い軒はモダンで洗練された印象を与えるため、現代的でスタイリッシュな外観にしたいときにおすすめ。軒を長くすると、高級感のある落ち着いた雰囲気を演出できます。スタイリッシュな外観にするために軒の出をほとんどつくらないケースもありますが、雨の影響を受けやすく、雨だれ汚れが目立ちやすくなるので注意が必要です。

軒の長さを短くしたい場合は、汚れの付きにくい外壁材を選ぶと良いでしょう。

「外壁」のポイント

外壁は、ファサードの大部分を占める要素です。素材の種類も多く、どの素材を選ぶかで見た目の印象や機能性が変わってきます。デザイン性だけに注目してしまうと住み始めてから後悔することになりかねないため、機能性や耐久性、メンテナンスのしやすさ、周辺の住宅との調和なども考慮しながら選ぶのがポイントです。

また、景観ガイドラインが定められている市区町村もあるので、しっかりと確認しておくようにしましょう。

外壁の素材の種類

同じ色の外壁でも、素材の種類によって雰囲気が大きく変わってきます。理想とする外観デザインを実現するためにも、外壁の素材の種類について押さえておきましょう。

窯業系サイディング

窯業系サイディングは注文住宅で人気の高い外壁材で、セメントと繊維質を混ぜてタイル状に加工しているのが特徴です。デザインのバリエーションが豊富で、石柄や木目柄、高級感あるタイル柄などがあり、理想とする外壁デザインに仕上げやすいのが魅力。色あせや汚れにも強いため、美しい外観を維持しやすいといったメリットもあります。

ただし、10年前後を目安に塗装やコーキングの打ち直しが必要になるほか、寿命も30年前後とやや短めです。

金属サイディング(ガルバリウム鋼板など)

金属サイディングは、金属素材を板状に加工した外壁材です。人気が高まっているガルバリウム鋼板も金属サイディングの1つ。金属サイディングはシャープな印象をつくりやすいのが特徴で、塀も同じ素材で作ると統一感のあるファサードに仕上がります。ガルバリウム鋼板は従来の金属素材よりもさびに強く、耐久性にも優れています。

ほかの外壁材に比べて表面の凹凸や柄のバリエーションが少ないため、選べるテイストがやや限られるのが難点です。ただ、色についてはバリエーションが増えてきています。

木質サイディング

天然木を加工した外壁材で、自然素材ならではの温かみのある優しい風合いで、ナチュラルな雰囲気を演出できます。また、年月を重ねるごとに味わい深さが増していくのも木質サイディングの魅力です。

木材ならではのメリットがある一方で、定期的にメンテナンスをしないと腐ったり反ったりしてしまうことも。外壁材そのものの価格と工事費も高めで、メンテナンス費用の負担も大きいため、メリット・デメリットを踏まえたうえで慎重に検討する必要があります。

コンクリート

コンクリートは、モダンでスタイリッシュな外観に仕上げたい方におすすめの外壁材です。形を自由に成形できるのもコンクリートの特徴で、曲線の表現も可能。デザイン性に優れているだけでなく耐久性も高く、メンテナンスも比較的しやすいといったメリットがあります。自然災害や気象の影響も受けにくいため、美しい外観を長期的に維持できるのも外壁材としてのコンクリートの強みです。

コンクリートの無機質な印象が気になる場合は、木材と組み合わせることで自然な温もりが加わり、柔らかな印象を演出できます。

モルタル

モルタルはセメントに砂を混ぜた外壁材で、職人の手作業による塗装で仕上げるのが特徴です。つなぎ目のないスッキリとした見た目と、手作業による味わい深さが魅力。ただし、伸縮性のないモルタル壁は経年劣化や地震の揺れによってひびが発生しやすく、耐久性も低いのが難点です。メンテナンス費用が多くかかることから、注文住宅の外壁に採用されるケースが少なくなってきています。

タイル

タイルは、石材や粘土を細かく砕いて高温で焼き固めた外壁材です。サイズや色、表面の凹凸などのバリエーションも豊富で、豪邸にふさわしい高級感のあるファサードを演出しやすいのも魅力。耐候性や耐久性に優れており、塗り直しの必要がないのでメンテナンス費用を抑えられるといったメリットがあります。

ALC

ALCパネルは、軽量気泡コンクリートを板状に加工した外壁材です。軽量ながらも厚みがあって断熱性や耐火性に優れており、耐久性も高いのが特徴。ただし、防水性は低いため、塗装やシーリング材の打ち直しをしっかり行わないと、パネルに水分が染み込んで割れてしまう恐れがあります。また、デザインのバリエーションがやや少なく、パネル同士のつなぎ目が多いのも好みが分かれるポイントです。

「窓」のポイント

窓も、ファサードの印象を大きく変える要素です。たとえば、大開口の窓を取り入れると開放的な印象を与えることができ、逆に小さいサイズの窓をあえてバラバラの高さに配置すれば外観にリズム感が生まれます。また、ファサードのデザイン性を高めたいという方は、窓の形にも意識を向けてみると良いでしょう。

窓をほとんど設置しないという選択肢もあり、スタイリッシュですっきりとした外観に仕上がることから人気を集めています。窓がほとんどないファサードは、デザイン性だけでなく、断熱性の向上や掃除の負担軽減といった実用的なメリットもあり。そのほかにも、外から室内を見えないようにすることで、家族のプライバシーを守る効果も期待できます。

後悔しないファサードデザインのコツ

まずはコンセプトを決める

ファサードは外壁や屋根など複数の要素で構成されているので、コンセプトをしっかりと決めておかないと、統一感のない外観デザインに仕上がってしまいます。建物全体の品格に影響を与える可能性があるため、まずはどんな外観デザインに仕上げたいのかコンセプトを決めるところから始めましょう。

シンプルモダン系、ナチュラル系、北欧系など理想のテイストを大まかに決め、コンセプトに沿うようにカラーやデザインを決めていくことで、統一感のある外観に仕上がりやすくなります。コンセプトがなかなか決まらないという場合は、さまざまな豪邸の施工事例を参考にしながら、自分の理想とするコンセプトを固めていくと良いでしょう。

日中だけでなく夜間の見え方も意識する

ファサードデザインを考える際、日中のイメージをもとにデザインを膨らませていく方が多いはず。そこからワンランク上のおしゃれなデザインを追求するには、夜間の見え方も意識することが重要です。夜間の外観の美しさを決めるのは、エクステリア照明です。照明で建物のシルエットを際立たせることで、奥行きや立体感が生まれ、昼間とは違った美しさが引き立ち、ワンランク上の外観に仕上がります。

夜の美観にもこだわりたいという方は、エクステリア照明を効果的に配置できるように計画しましょう。ファサードだけでなく植栽などもライティングすると、夜間ならではの幻想的な景観を楽しめます。

周辺の環境に調和するデザインにする

自分の理想のファサードデザインを追求するのも良いですが、周辺の環境との調和も重要なポイントとなります。

まわりの家のテイストと調和していないと自分の家だけ浮いてしまい、チグハグな印象になってしまうことも。周辺の家のテイストが好みと合わない場合は、建築会社に相談してみることをおすすめします。豪邸を多く手掛けている建築会社なら、施主の好みも大切にしながら、周辺の環境との調和のとれたデザインを提案してくれるでしょう。

周辺の環境と調和するデザインにすることで、街並みに自然と溶け込み、家そのものの魅力もいっそう際立ちます。

こだわり抜いたファサードで邸宅の格式を高める

豪邸の顔とも言えるファサードデザインは、住み手の品格や美学を映す重要な要素です。屋根や外壁のディテールまでこだわったデザインにすることで、個性を表現しながらも美しさと威厳をまとった邸宅を実現。格別な存在感を放つ家にするためにも、屋根や外壁がもたらす印象の違いについて押さえておくと良いでしょう。

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